1987年(日本)原一男監督作品。

公開時のチラシが見つかったのでどうぞ↓
http://www.mars.dti.ne.jp/~nakahasi/sign/sign/singun.html
指が足りないのは気のせいではないです。

まずは奥崎謙三氏についてちょっと紹介します。
事件歴
昭和31年 不動産業者を傷害致死 懲役10年

昭和44年 新年皇居参賀で陛下にパチンコ玉を発射 懲役1年6ヶ月

昭和52年 天皇ポルノビラをまく 懲役1年2ヶ月

昭和56年 田中角栄殺人予備罪で逮捕 (不起訴)

昭和58年 元上官の息子に発砲殺人未遂 懲役12年

今年84歳で神戸市内で暮らしているらしい

 
う〜む。なかなかの罪状ですね。

こんな彼が主演の映画ですが、内容はいかなるものか・・・

*****************************
そっち系の人特有の車で皇居前へ乗りつけ、街宣活動をする奥村氏。

当然のごとく警察官に連れて行かれます。

その後は戦争体験者のところへ尋ねて行き、同胞殺しの真実を突き止めようとするドキュメンタリーです。

射殺を行った兵士と元上官を訪ね、遺族とともに真実を聞き出そうとする。

時には早朝に訪問し、時には殴りかかり、時にはなだめて。

そして、食料が無くなったジャングルでは「白豚、黒豚」と呼ばれる非常食の存在を知った。

しして、「白・黒」が手に入らないと・・・36連隊ではカンビュセスの籤(↓)が行われていたのだ。
http://homepage2.nifty.com/chasukekun/egypt-10nin2-7.htm

*****************************
最初はドキュメンタリータッチかと思ったが、どうもドキュメント映画のようです。
(奥崎氏が人を切ろうとしたときに止めたらしいので、純粋なドキュメントとは言いがたい)

戦争犯罪を独自に追及する内容だが、相手に殴りかかるは脅すはとかなりヤバイ内容です。

しかし、映像を見ていると奥崎氏の情熱だけは感じ取れる。

それが社会的に良いか悪いかは別として、彼は彼の理論で正義を行っているのだ。

自分が傷害致死を起こしたのは、無駄な戦争に行った自分に対する天罰だと考え、戦争の過ちを償うために行動している。

*****************************
お勧め度
☆☆☆☆★

犯罪行為は論外だが、映画としての出来は最高です。

最近はドキュメンタリー映画も復活しているが、華氏911や、ハンバーガーをひたすら食べる映画と比べてどうなのだろうか?
 
 
 
エンディング音楽を聴いて思い出したのが「鬼畜大宴会」です↓
http://diarynote.jp/d/14919/20031211.html

「鬼畜大宴会」もエンディングで同じような音楽を使っていた。
熊切監督は才能もあるが、努力もしているのですね。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索