「タイムスリップもの」と言って思い出す作品の一つが石川英輔先生の「大江戸神仙伝」です。

実は小説は読んだことは無く、2時間ドラマで見た記憶があるだけです。

ハッキリ言って面白かった。

ハリウッド製の映像でハッタリかます映画などよりも断然面白い!

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主人公(滝田栄)は製薬会社の(元?)研究員だが、ある日めまいに襲われると江戸後期にタイムスリップしてしまう。

スーツ姿と高い身長のおかげで外国の間者と間違われるが、町医者の気転で救われ、神仙様と間違われる。

現代に戻り様が無いので、その医者のところに厄介になる。
 
その時の江戸は脚気が流行っていたが、当時はビタミン学などは無く不治の病とされていた。

製薬会社の研究員だった主人公は米ぬかと酢でビタミン剤を作り、それが特効薬となり町医者は時の人気者となる。

他のタイムスリップものと違い、主人公はある程度自分の意志で行き来できる事に気が付く。

現代に戻れたが会社は長期欠勤で怒られ、彼女にも逃げたと勘違いされる。

最後は現代で小説家となり・・・

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レビューによると、この小説は時代考証が素晴らしいようだ。

実際にドラマの中でも当時について、さりげなく説明されている。

主人公と町医者夫婦が自己紹介したときに年齢の話があった。
医者と妻は20代前半ぐらい(?)で主人公は(確か)30代だった。
ハッキリ言って、医者夫婦は40だいぐらいに見える。
(当時の栄養状態等を考えれば当然)
その時医者は「神仙様の国とこちらでは年齢の数え方が違うのですね」と(笑

また主人公は「江戸の人は皆さんは小さいのですね」とか、ちょっと天然な所が研究者っぽくて面白い(^^)
 
 
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もう一つのタイムスリップもので好きな小説は豊田有恒先生の「時震がいっぱい」。

普通のタイムスリップだと個人が別の時代に行くが、この話では時震によって日本がまるごと1853年に行ってしまう。
そう、ペリーが来るのです。
あわてて紋付袴で対応する日本人が、外国に対する小心具合を表して面白い。

豊田先生はちょっとした皮肉が面白いです。

時震は断続的・局地的にやってきて、しかも時間移動の間隔が長くなる。
街中を原人が歩き、次は恐竜が歩き・・・・
最後は地球誕生まで行ってしまうのか?

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豊田先生の小説は星新一の次くらいに読みました。

久々にSF小説でも読もうかな。

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